各地で電力需要が逼迫しているようです。
明日の需給も心配だけど来冬がいよいよヤバい。厳寒H1需要の上方修正等により2023年1月の東京エリアに至っては予備率0.1%で156kWもの供給力が不足とは…。https://t.co/7CpSobmyhd pic.twitter.com/eh6bc59pKH
— のほほん電力 (@Nonchalantepco) March 21, 2022
電力小売関連銘柄は人気のホープがすでに撃沈していますが、今後エネルギー関連は頻繁に話題になると思うので、勉強がてら調べたので簡単にまとめておきます。
(如何せん素人なので間違いがあれば指摘してくださいね)
電力のビジネスモデル
簡単に言えば野菜みたいなものです。
- 発電して(野菜育てて)
- 送って(店舗まで送って)
- 売る(小売)
という流れになります。
生モノなので貯めておくことができません。需要に大して供給量を合わせないといけないルールがあります(同時同量(30分単位)というルールがあります)
コスト割合としては、発電コストが5割以上、送電コストが3割〜4割です。
送電コストは規制で決められているため、電力ビジネスは発電コストが非常に重要となります。
昔は東京電力など大手の電力会社が地域ごとに供給区域が決まっており、消費者は自由に電力会社を選ぶことができませんでした。
2016年4月1日以降は、電気の小売業への参入が全面自由化され、家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。(正確には特別高圧や高圧は昔から自由でしたが割愛します)
電力小売事業者の視点
小売事業者は売るための電気を仕入れてこなければいけません。高く売れば儲かるのは当然ですが、その前提として仕入れ価格が安くないと儲かりません。
仕入れには、以下の方法があります。
- 自社発電
- 相対契約による調達
- 常時バックアップ
- JEPX調達
- インバランス
上記を組み合わせて小売事業者はコストを調整しています。
自社発電は大変です。小売事業者はほとんどが自分で発電所を持っていません。当然ですが発電所を持つには相当のコストがかかります。
そのため、電力卸市場であるJEPX(日本卸電力取引所)から調達することも多くなり、結果としてJEPXの利用率が販売電力量の3割を超える規模にまで拡大しました。
今大騒ぎなのはこの卸価格が暴騰していることです。
3/22受渡分のJEPXスポット価格なんだけど東北・東京エリアは予想通り上限価格の80.00円/kWhで張り付き。これはヤバいよ。電気が足りない。 pic.twitter.com/BQZFhtwGAO
— のほほん電力 (@Nonchalantepco) March 21, 2022
ちなみに2021年1月はこんな感じでした。
各小売事業者の仕入れ方法にも依りますが、JEPXに依存している業者は相当厳しいと思われます。
消費者も安いなりのリスクを負っているわけですから、極端な話、消費者に価格転嫁するだけですが、
「高いから仕入れません。なので供給しません」
というわけにはいかないので、どんなに高額でも仕入れないといけません。
資金繰りが厳しいところもあるんじゃないでしょうか。
消費者目線でもJEPX連動型の契約をしている方はかなり高額な電気料金となっている模様です。新電力を利用されている方はチェックした方が良いかもしれませんね。
その他の仕入れ方法等は以下のサイトを参照ください。ここから引用させていただきましたが非常にわかりやすかったです。
https://energy-shift.com/news/083949ce-73e6-4dbd-be99-d0e7ad0614e0
所感
電力小売事業をやってる企業も増えてきましたが、ヘッジしていなかった小売事業者に取ってはリスクが顕在化した形となりました。
しばらくは関連銘柄にネガティブキャンペーンも増えるでしょうが、契約形態次第では別段影響のないところもあります。
関連銘柄で連れ安したのは狙ってみるのも面白いかもしれません。
おしまい。
参考資料
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